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今年も彼岸花の咲く季節がやってきました。 お彼岸の頃に咲くことからこの名が付いた彼岸花。 子供の頃は、この花が毒々しくて嫌いだった。 あの鮮烈な赤と球根に毒をもつことから子供心に不吉なイメージを持っていたのだろう。 昔から人々に忌み嫌われた彼岸花だが、日本の秋の風景にはなぜか良く似合う。 田んぼに真っ赤な彼岸花。 郷愁を誘う原風景だ。 田畑の畦にこの花が多いのは、ネズミやモグラなどによる食害を防ぐための防衛策だったと聞く。 農作物が不作のときには毒を抜いて食用にもされていた。 「死人花」「幽霊花」と嫌われながらも、日本人の暮らしに深い関わりを持ち続けてきた花である。 彼岸花は、妖艶だが凛とした美しさがある。 秋の訪れを告げるこの花を私は毎年心待ちにしている。
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