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南アルプス林道バスが歌宿に着いて、花探しはここから下るだけ。 その前に、数日前に確認されたクモマツマキチョウにも会いたい。 このクモマツマキチョウ、貴重種の高山蝶で、出現時期も限られる。 会えないことも覚悟して、目撃されたという場所まで歩くことにした。
冷たいくらいの山の空気でも、日差しがあって寒さは感じない。 草花を探しながら、ゆっくり１時間ほど掛けて目的の場所に着く。 先行した同好者が数人いて、蝶探しを始めていた。 ここでの予定時間は１時間以内。 クモマツマキチョウは出てくれるのだろうか。
待つほどもなく、クモマツマキチョウが飛んで、一同を喜ばせてくれる。 ただ、なかなか止まってはくれず、撮らせてもらえない。 辺りを探していると、ハタザオに止まる♀を見つけてくれた。 一同、この♀を囲んで撮り放題。 飛び去ることもなく、随分長いこと楽しませてくれた。
これで♂が出てくれたら良いが、予定時間が迫ってくる。 もう駄目かなと諦めかけたとき、♂が出てきてくれた。 一同取り囲んで、この一匹を追いかける。 鮮やかな橙色の翅を開いて止まってくれた時は、もう予定時間になっていた。 ここは遠くても仕方ない。 望遠ズームを目いっぱい伸ばし、最後のシャッターとなった。 満足な成果とは言えないが、撮れただけ良かった良かった・・。
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