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孫台風に漸くお引き取り願い、平穏な日常が戻ってきたが、雨模様の天気は続いている。 朝方の僅かな陽射しを頼りに、雨になることも覚悟して、サワギキョウに会いに行ってきた。
蝉さえ鳴かない山道は、降り続いた雨で水の流れができている。 良いことと言えば、藪蚊やブヨが少ないことだろうか。 この時期にしては気温は低いが、湿度が高くて進むにつれ汗が滴り落ちる。 漸く辿り着いた山間の池は、水嵩が増してミミカキグサなどの水辺の草花はすっかり水の下になっていた。
目的のサワギキョウは咲き出していて、青紫の花が陽射しに輝いている。 辺りでは終盤を迎えたサギソウが、まだ沢山咲いていた。
ここまでは良かったが、林間に分け入り草花を探していると、思ったより早く雨粒が落ちだした。 時折強く降る時もあったが、傘を差しながら少ない草花を探してあちこちウロウロ。 この気候の所為か、ホンゴウソウは貧弱で数も少ない。 ツルリンドウが沢山咲き始めていて、ミヤマウズラも花開いていた。
雨が降り続いていた割に、キノコの発生は少なさそうだった。 まだキノコの秋には早いということだろう。 しばらくすれば、また夏の暑さが戻ってくるようだ。
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