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【一日目】 晴 広河原―大樺沢二俣―小太郎尾根―北岳肩ノ小屋
【二日目】 晴 北岳肩ノ小屋―北岳―大樺沢二俣―白根御池―広河原
前日、芦安に車中泊する。
芦安から路線バスに乗って広河原に向かい、広河原山荘で朝食を摂り、山荘横の樹林帯を歩き始める。
白根御池方面の分岐を右に見送り、沢沿いに登っていくと、正面に迫力ある北岳バットレスが出現。 草付斜面には憧れの、淡い青紫のミヤマハナシノブが私達を迎えてくれた。
可憐な花たちを愛でながら暫く歩くと大樺沢二俣に着いた。 そこには多くの登山者が、ダイナミックな北岳バットレスや雪渓を眺めながら休憩をとっていた。 私達も腰を下ろし休むことにした。
二俣から右俣コースをとり、傾斜の強い草地の斜面やダケカンバの道をジグザグに斜上する。 高度が増すにつれ、呼吸が苦しくなってバテてきた。┐('~`;)┌
梅雨明けで、とにかく暑い。 照りつける太陽が恨めしくもある。小休止を重ねながらもさらに登っていくと、広々とした黄一面のお花畑に出た。 ここで休憩をとり、シナノキンバイの咲揃う斜面の中を登り小太郎尾根にでると、堂々たる山容の千丈ヶ岳
が視界に飛び込んできた。 この「南アルプスの女王」とよばれる花の山にもぜひ登頂したいと思いながら昼食を摂った。
小太郎尾根からハイマツ帯の稜線を歩き、急な岩場を越え高山植物の斜面を歩いて登ると、宿泊地の肩ノ小屋に到着した。
小屋に着いて休憩を取っていると、先に着いた登山者が、「キタダケソウがひと株だけ残っているよ」と教えてくれた。 上品で清涼感のある白花だった。 肩ノ小屋下斜面にも色とりどりの花が咲き乱れていて、私達を楽しませてくれた。♪
小屋は水の制限は厳しかったが、食事は美味しかった。
山の朝は寒かった。 ご来光を眺め、少し厚着をして山頂を目指した。 岩場を歩き30分ほど登ると、山頂は絶景を楽しむ登山者で賑わっていた。
アルプスの山々のなかでも、とりわけ富士の勇姿は日本画を見ているようにすばらしかった。 実際に登ると石ころだらけの山なのに、こうして遠望する富士山のなんと美しいことか―。!!
苦しい思いをして登ってきた者だけに与えられるこの景観に、しばし酔いしれた。
富士の勇姿に別れを告げ、山頂から岩場やはしごを下ると八本歯のコルに立つ。 その後もいくつかのはしごを下り、雪渓の左端を歩いて下っていった。
大樺沢二俣からは左へコースをとり、登山者もまばらな、なだらかな山道を歩くと白根御池小屋に着く。 小屋は新築中で、ヘリが飛び交っていた。
小屋からは鬱蒼とした樹林帯の急坂で、ちょっと辟易する長い長~い下りだったが、なんとか無事下山できた。
高山植物に会いに行ったのに、富士山にすっかり魅了され、気がついたら花の写真が一枚もない―。 残念。(ρ°∩°)
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