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山ちゃんの晴れたらいいね2009/5/2

西赤石山

(写真や地図はクリックすると拡大します)     一覧へ    戻る    花の頁


 西日本随一と言われるアケボノツツジの群生地、西赤石山。 5月初旬ともなると山肌をピンク色に染め上げるという。 そんな光景をぜひこの目で見てみたいと思い、連休を利用して、訪ねてみることにした。

マイントピア別子東平  前日、銅山の里・自然の家に宿泊。
 別子銅山跡地を利用したこの施設は、山に囲まれた標高780mの東平(とうなる)地区にあり、登山客の拠点・各種団体の研修の場として利用されている。
 教育施設とあって利用料はかなり安価であるが、自販機・テレビもなく、携帯の電波が届きにくいデメリットがある。 この日の利用客は私達夫婦のみ。 静寂に包まれた森の中で小鳥のさえずりだけが聞こえてくる。 時間を持て余す長い夜となった。


シコクカッコソウ  翌朝、自然の家から車で1~2分のところにある東平駐車場に車を停め出発。
 駐車場には、トイレ・休憩所・自販機がある。

コース

東平駐車場(7時30分発)→登山口(7時45分発)→銅山峰ヒュッテ(9時着)→
 →銅山越(9時45分着)→西赤石山(11時30分着)→
 →旧上部鉄道分岐(13時15分着)→登山口(14時着)→駐車場(14時30分着)


 整備された柳谷コースをとり、銅山越経由で山頂を目指す。 沢沿いに、石畳の古道を緩やかに登っていくと、一時間半ほどで銅山峰ヒュッテに到着。 ヒュッテ周辺では、思いもかけず絶滅危惧種のシコクカッコソウに出会うことができた。 シコクカッコソウは、サクラソウの仲間でピンクの可愛い花をつける。 美しいが故に盗掘に遭い、絶滅に瀕していると聞く。

銅山峰ヒュッテ  ヒュッテで暫く小休止し、満開のヒカゲツツジを眺めながら、銅山越に向かう。 銅山越からもツルキンバイ、イシヅチザクラなどの花々が登山道に彩りを添えていたが、残念ながらお目当てのアケボノツツジは蕾状態。期待薄・・・。 登上しても蕾が延々と続く。 今年は裏年に当たるうえ、一週間前の積雪で開花が足踏みしているようだ。 山頂に立ってもアケボノツツジは中腹あたりにちらほら見えるだけだった。 多くの登山者はアケボノツツジがお目当て。 皆、口々に残念がりながらも、360度のパノラマを楽しんでいた。 山頂は視界を遮るものもなく、石鎚山を始め四国の山々を遠望することができた。

 昼食を摂り、兜山経由で下山。 このルートは往路に比べるとやや勾配が強く、樹林帯が多いせいか利用する人は少ないようだ。 行き交う人もいない道に不安を募らせながら歩いていると、途中の岩場で早咲きのアケボノツツに対面することができた。 枝いっぱいにつけたピンクの大きな花弁がなんとも可愛い。 初めて見るアケボノツツジに感動しながら足を進めていくと炭鉱時代の軌道敷跡地に出た。 当時の栄華を偲ばせる遺跡に話が弾む。 暫し水平に歩き腐朽しかけた橋を経由して“一本松駐車場”に到着。 ここからは、つづら折の道を下ると下山口となり、駐車場まではあと一息。

むかしの東平

 今回の山歩きは、珍しいシコクカッコソウや数本だが満開のアケボノツツジに出会えたことに満足し、“ピンク色に染まる山肌”は先の楽しみとしよう。

 西赤石山への登山ルートには、300年近く続いた別子銅山の遺跡がひっそりと眠っている。 歴史が刻まれた一つ一つの遺跡を眺めながら、当時の暮らしに思いを馳せる山旅ともなった。


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