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夏を間近に控えたこの時期、法事で月山中腹の実家に里帰りしてきた。
積雪の多い月山でも、春が終わり夏が訪れようとしていた。 朝晩の空気は涼しく、梅雨真っ只中の関西に住む身では一枚余分に着たいくらいのさわやかさだった。
春の名残の山野草をちょっぴり期待していたが、こちらは山に登らないと無理。 かと言ってヤマユリの蕾はまだ小さく、夏花を求めるには早すぎた。
月山夏スキーの拠点にもなる月山志津温泉では、まだニッコウキスゲも咲き始めたばかり。 遅い雪解けの後、夏に間に合わせるように慌てて短い春を過ごしたようだった。
庭植えの花はともかく、畑地近くにめぼしい草花は少ないが、いつの間にかツレサギソウが根付いていた。 過疎化が進み里山も放置されて、草花の生育環境も随分変わってきているようだ。
裏六甲でも、自生の草花は耕作地周辺でひっそりと守られながら生き延びているのがみられる。 自然を壊すのも守るのも、私たちが鍵を握っているのかもしれない。
月山沢ウチョウラン
小さな岩山の極限られた場所に、ひっそりと根付いていたと言われる月山沢ウチョウラン。 ダム建設に伴って小さな岩山が削られたことで、この希少種も野生種としては消失したと言われている。 今では愛好家の手で僅かに育てられているだけのようだ。
雪深い地域でひっそりと咲いていたこの月山沢ウチョウラン。 淡い上品な紫色をした唇弁が、清楚な美しさを漂わせている。 環境条件によるものなのか、愛好家でも育成は難しいとのことだ。
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