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日本三彦山の一つで修験の山でもあり、紅葉のスポットでもある雪彦山に登ってきた。
前日の予報では、「小春日和で穏やかな一日となるでしょう」とのことだった。 降水確率も10%で期待して家を出たが、8時過ぎても天気がすっきりしない。 遠くまで白く霞んでいる。 「そういえば、季節はずれの黄砂が云々言ってたような・・。」「そのうち晴れてくるだろう」 そんな会話を交わしているうちに8時半過ぎ駐車場に到着した。
マイカーアクセス
自宅(出発 7:20) → (六甲北有料・中国道・播但連絡有料) → 福崎北IC →
→ (県道23・67・411・504) → 雪彦山登山口駐車場(到着 8:40) 所要時間:1時間20分
駐車場には「有料駐車場」の看板があったが、周りを見渡しても誰も徴収されてる様子はない。 以前は徴収されていたが、今は無料のようだ。
私達が支度中にも次々に車が入ってきて、駐車場はすぐに満杯になった。 紅葉だけでなく、関西随一のロッククライミングのゲレンデとしても名高い山だけのことはある。
相変わらず山々は霞んで陽光の兆しもないが、雨の心配はなさそうなので、とりあえず身支度を整え出発。
コース
駐車場(8:55)→展望岩(9:20-25)→出雲岩(9:50)→見晴岩(10:00-05)→大天井岳(10:30-35)→
→三辻山(11:15-35)→鉾立山(12:00-05)→峰山分岐(12:15)→虹ヶ滝部展望所(13:00-05)→駐車場(13:40)
駐車場から展望岩へ
橋を渡ってすぐ左に「一般登山道」の道標がある。 いきなりの急坂だが、木の根や岩の多い山道をひたすら登っていくと、パッと視界が開け展望岩に出た。
眼前に聳える大天井岳周辺の紅葉は、今がピーク。 お天気さえ良ければどんなに美しいことだろう。 返す返す残念だ。 夫の口癖「こんな日もあるさ」が、つい口を突いた。
展望岩から見晴らし岩へ
展望岩からさらに急登し、竜王講を経てロープが張られた急坂を登ると出雲岩の下にでる。 迫り出したハング、何本ものボルトやハーケンが打ち込まれていて、理解不能な専門用語が岩に書かれている。 ロッククライミングの練習場所になっているようだが、足下には落岩と思われる岩片が散乱している。 想像するだけでも恐ろしい。 誰かのブログに「百万円貰っても登らない」とあったが、私なら一千万円でもお断りする。 もちろんそんな技術も体力もない。
出雲岩を左から巻いて岩溝の鎖場を登ると、見晴らし岩に着いた。 ここも素晴らしい景観のはずが、全くの視界不良。 良く言えば、幻想的な墨絵の世界だが、山の展望はやはり視界すっきりがいい。 今日はどこの山に登ってもこんなものだろうと諦める。
見晴らし岩から大天井岳(雪彦山)へ
一服した後は、細いセリ岩を潜り抜ける。 この岩穴、かなり狭いため、メタボの人には迂回路がある。 ここを通り抜けられないとちょっとショックかもしれない^^
穴を抜けると再び急登となる。 ロープが張られた急峻な岩場を這うように登りきると岩峰群の最高峰、大天井岳に着いた。
一般的には、ここが雪彦山とされているが、正式には洞ヶ岳、鉾立山、三辻山の総称が、雪彦山。 さらに洞ヶ岳は、大天井ヶ岳、不行岳、三峰山、地蔵岳からなる。
山頂は、岩の広場になっていて、お天気が良ければ展望を楽しみながらお弁当を広げる人も多いようだが、さすがにこの日はゆっくり腰を下ろしている人は殆どいない。
大天井岳(雪彦山)から三辻山(三角点雪彦山)へ
大天井岳からは、天狗岩や新下山道の分岐を経て、杉林の急坂を登りきると四等三角点、三辻山に着いた。 国土地理院の地形図には、三角点のあるこの山を雪彦山と表示されているようだ。 だが、最高峰は次に登る鉾立山というから煩わしい。
つまり、正式には洞ヶ岳、鉾立山、三辻山の総称が雪彦山で、その最高峰は鉾立山(962m)だが、地元では洞ヶ岳の最高峰の大天井岳(884m)を雪彦山と呼び、国土地理院では三角点のある三辻山(915.2m)を雪彦山と表示しているのだ。 なんとも難解な雪彦山である。 (※標高は本によって異なる)
夫が、お腹が空いたというから、展望は全くないがここで昼食タイムを取った。 ここまで時々同行者となってロッククライミングの武勇伝を話されたり、近畿のお勧めの山を教えてくださっていた方は、これから近くの書写山を登って帰るという。 夫よりも10歳上というのに体力が有り余っているのだろうか。 私達は、距離は短いが急峻な岩場を登ってきたので、もう十分堪能したとばかりにその人を見送った。
鉾立山から、下山
最高点の鉾立山には展望パネルがあるが、こんな日には山座同定は難しく、諦めて下山を開始した。
ジャンクションピークで右に曲がり、ジグザグな急坂を下ると緩やかな山道となる。 虹ヶ滝を過ぎ、川を渡り急坂を登ると眼前に岩塊の地蔵岳が迫ってくる。 ここもロッククライミングで有名な岩山のようだが、登攀中のクライマーの姿は見えなかった。 この岩壁で滑落事故死も起きているという。
沢筋のルートは分かりにくいところはあるが、ペンキやテープ、指標を頼りに下っていくと登山口に戻る。 停めてる車の割りに、ハイカーが少なかったのは、やはりロッククライミングをされてる方が多いのだろうか。
夫に、「今日は展望もさっぱりで感動もなかったので、レポートお父さん書く?」と訪ねると、「頭なら掻くよ」と言う。 家でも時々親父ギャグを言って、娘に鼻で笑われてる夫。 職場でもダジャレを言って若い人に迷惑がられてるのではないかと心配になる^^
この山は初心者には厳しい山だが、岩場歩きの好きなハイカーには楽しく歩けるコースが沢山ある。 私達もまた機会を作って、雪彦山の三峰を一望することが出来る地蔵岳に登ってみたいと思っている。
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