(写真や地図はクリックすると拡大します) 一覧へ 戻る 登山ルート地図
新春第二弾は霧氷の高見山。 関西では、霧氷が見れてアプローチが容易く、雪道でもさほど迷わずに登れる山と言えば、高見山が筆頭に上げられる。 奈良交通から高見山行の「霧氷号」が出るくらいの人気の山ゆえ、私達のような雪山初心者でも安心して登れる山である。
マイカーアクセス
自宅(出発 6:55) → (阪高北神戸線,中国道,近畿道,西名阪道) → 法隆寺IC →
→ (県道5,県道14,R166) → 杉谷駐車場(到着 9:50) 所要時間:2時間55分(近畿道の事故渋滞40分)
初めて登る山なので少し早めに出発したつもりだったが、八尾付近で事故渋滞に巻き込まれてしまった(°_°;)ハラハラ(; °_°)このまま待っても埒が明かない。 悩んだ挙句、西名阪自動車道にルートを変更、後はナビ任せ。 予定より30分以上のタイムロスとなったが、なんとか10時前に登山口に到着することができた。
コース
高見登山口(10:10) → 小峠(11:10) → 高見峠(11:50-12:00) →
→ 高見山(13:05-40) → 平野分岐(14:00) → 小峠(14:20) → 高見登山口(15:05)
伊勢南街道を小峠へ
登山口はバス停から30mほど戻ったところにあったが、比較的わかりやすい。 民家横から丸太や石畳の階段を上っていく。 気温3度。 澄んだ空気が清々しい。 歩き始めは積雪量も少なく勾配も緩やかなので、アイゼンは様子見となった。 今回は先行者が沢山いるので、踏み跡がしっかりついていて迷う心配もない。
歩いていると、「アイゼンを見かけませんでしたか」と、探しながら下ってくる人に出くわした。 そこから10分ほど登っていくと、登山道脇にそのアイゼンを見つけたが、後の祭りである。 落とし主はもう随分下っている。 彼は片方のアイゼンで登ったのだろうか、それとも諦めて下ってしまったのだろうか。 山歩きをしているといろいろなトラブルに遭遇するものである。
小峠から大峠(高見峠)へ
登山口から1時間ほど登っていくと、石地蔵が立つ小峠に着いた。 そこからは林道を100mほど歩き再び左の山道に入る。 トレースは少なくなっているが、前方へとしっかり続いている。 積雪は30cmくらいだろうか。 このあたりまでくると、スギ林は自然林になり、霧氷の美しい世界に変わっている。 シャッターを押す夫の表情がなんとも嬉しそうである。 緩やかにだらだらと登っていくと大峠に出た。
大峠から休憩広場へ
大峠から本格的な急坂登りが待ち受けているので、ここで小休止し、アイゼンを装着する。
ここからは、樹氷のなかのハードな登りとなる。 マイナス2度くらいだろうか、風が吹いて冷たく手が凍えてくる。 時折覗く青空に樹氷が映えて美しいが、雪との格闘に必死な私はゆっくり愛でる余裕がない。 そんな私とは対照的に、雪国育ちの夫はいとも簡単に登っていき、平然とした顔で「遅いな~」といわんばかりに私を待っている。 「足が上がらんわ~」と言うと、「上げなくていいから、前に出し」と言う。 「どっちも一緒やん」
高見山山頂へ
ベンチのある休憩広場で暫し展望を楽しむ。 ここからも樹氷のなかの登りとなる。 広場からジグザグに30分ほど急登すると二等三角点のある高見山山頂に到着した。
高見山 山頂
ここには高角神社が鎮座していることから、古くは高角山と呼ばれていたという。
そのすぐ横に避難小屋がある。 その上は展望台になっていて360度の大パノラマが広がっているが、寒いのでそそくさと避難小屋へ入る。 狭い避難小屋は満杯だったが、空くのを待ってそこで遅い昼食をとる。 おにぎり、サンドイッチ、漬物、りんご、味噌汁といつも似たり寄ったりの食事である。
山頂付近は、ブナなどの自然林にさまざまな形の霧氷が付き、幻想的な光景を作り出していた。 大自然が織り成す造形美に暫しうっとり。 映画のスクリーンを観る様に美しい。
皆が大小それぞれのカメラを片手に、思い思いのアングルで撮影している。 その中に悦に入った夫の姿があるのは言うまでもない。 私もエビの尻尾と呼ばれる見事な樹氷が見れて大満足だ。
小峠への下山
下山は西側に伸びる尾根伝いに下っていく。 霧氷のトンネルの中を歩くのは気持ちがいいが、アイゼンに慣れていないので、滑って歩きにくい。 雪道は倍疲れるというが、ホントだわ。 下山道は下降するにつれ植林帯となり、霧氷は見られなくなる。
それでも今日は霧氷日和だろうか。 2時を回っているというのにまだ登ってくる人もいる。 なかには、私たちのように事故渋滞に巻き込まれ遅くなった人たちもいるのだろうか。 そんなことを考えてるうちに小峠に着いた。
伊勢南街道を高見登山口へ
小峠からは元来た道を辿り下っていく。 復路は一時間半で下ることができた。
“なんてタイムリー!” 次の日、朝日新聞に高見山の樹氷の写真が掲載されていた。
2011年1月9日 朝日新聞朝刊 |