(写真や地図はクリックすると拡大します) 一覧へ 戻る 花の頁 登山ルート地図
今回の山は三嶺。 四国随一といわれる天狗塚へと伸びるたおやかな稜線そして山を鮮やかに染める紅葉・・。 昨年登ってその美しさにすっかり魅了され、今年もあの美しい自然の中に身を置きたくなり出かけてきた。
関西から三嶺に行くいいルートがない。 アクセス道は全て道路事情が悪く、悩みの種である。 今回は脇町からR492・R438を通るルートで行ってみようという夫の案を受け入れてみたが、結局この道も車酔いするほどの酷道だった。 空いている時間帯にも拘らず名頃登山口まで3時間20分。 結局、ナビ推奨ルートよりも時間がかかってしまった。
マイカーアクセス
自宅(出発4:30)→(阪神高速,神戸淡路鳴門道,高松道)→板野IC→(県道1)→藍住IC→
→(徳島道)→脇町IC→(県道193,492,,438,439)→名頃駐車場(到着7:50) 所要時間:3時間20分
そこまでして出かけて行ったのに、登山口に着くなり小雨がパラつき出し意気消沈( ´△`) アァ-
確か降水確率は高くはなかったはず。 天気予報はどうなってるんだ! 徳島から来られた方も「降水確率20%だったのに」と、登るかどうか躊躇されてるようだった。
空の様子見をするも、すぐには回復しそうにないので、意を決して登ることにした。
コース
駐車場(8:30) → 名頃林道の新登山口(9:10-15) → ダケモミの丘(10:15) → 休憩(5分) →
→ 三嶺避難小屋(11:25-12:00) → 三嶺山頂(12:15-25) → ダケモミの丘(13:10-20) → 駐車場(14:25)
駐車場から三嶺避難小屋へ
登山道は、旧道が崩落しているため、新道が設けられていた。 ついうっかり昨年歩いた道を歩いていたら「こっちやで~」と夫に呼び止められた。
新道は、尾根ルート。 真新しいピンクテープがあちこちに付いているので登り口さえ間違えなければ迷うことはない。 一部視界の開けたところもあるが、旧道同様ほぼ樹林帯の中の歩きである。
道は落葉したばかりの落ち葉で覆われていた。 昨日の雨が、葉散しの雨になったようだ。
歩いていると、地元の方に「このところ遭難事故が多発しているので気をつけてください」と声をかけられた。 登山道の整備や、シカ撃ちなどもしていただいてるとのこと。 この一年で160頭ほど駆除したと、腰の散弾銃がなんとも誇らしげだった。
クマの出没情報があることも教えていただいたので、夫は早速クマ避け鈴を鳴らしながら歩き始める。
私たちが安心して山歩きができるのもこうした地元の方の支えがあってのこと。 動物の犠牲を伴うことは辛いことではあるが、致し方のないことと自分に言い聞かせながら夫を追従する。
あちこちにシカ避けネットが張り巡らされる中を登っていくと、タヌキのかんざしの木に着いた。 残念ながらあの可愛いピンクの実は殆ど落実していた。 そして、昨年歓喜の声を上げたヒュッテ直下の紅葉もすっかり終焉を迎えていた。 唯一紅葉しているのはコメツツジ。 だが、こうもお天気が悪いと全く映えない。 返す返す残念だ。
雨は相も変わらず降ったりやんだり、回復の兆しがない。 三嶺池から眺める山頂は、予想に反せずガスの中o( _ _ )o いろいろ犠牲を払ってここまできたのに、ついてない日というのはこんなものかもしれない。 それでも諦めきれず、山頂ヒュッテで食事をしながらガスが晴れるのを待つことにした。
天気が悪くてもさすが人気の山。 山小屋は団体さんなどで賑わっていた。 懐かしい伊予弁や土佐弁が飛び交っていたので、話の輪に加わって暫しお喋りを楽しんだ。 今年の四国の紅葉は少し早かったとの情報も頂いたが、後の祭りである。
いくら待てども天気は持ち直しそうにない。 山は依然としてガスのなかだが、夫は写真を撮るため山頂へ。
霞む三嶺山頂
ここまで来ただけにコメツツジの紅葉だけでも撮りたいもの、カメラをレインカバーで包み三嶺山頂に向かう。 冷たい風が流れているもののガスが切れる気配はなく、一面を灰色に塗りつぶしていた。 直ぐ近くの山肌さえ殆ど識別できず、これではどうにもならない。
近づけば真っ赤なコメツツジの紅葉も、薄黒いまだら模様に見えている。 やむなく、ガスの気配を見ながら、コメツツジだけは撮ってみた。
未練がましく山頂でしばらく待ってみたものの、山の神様がほほ笑むことはなさそうだ。 しばらく待っていた登山者も痺れを切らし皆下山してしまい、こちらも、やむなく退散することにした。
靄の残る山頂から駐車場へ下山
元ガイド犬シロ(チビ)は、休憩所の前でまだお昼寝をしていた。 年老いてガイドが出来なくなっても登山者の集まるこの場所が一番落ち着くのだろう。
もう会うのも最後かもしれないと思い食べ物を探したがパンしかない。 「パンでごめん」って差し出してみたが、「こんな下々の人間が食べるものなど要らぬわい」とばかりにそっぽを向かれた。 パンは辟易しているのだろうか。 たぶん皆さんに美味しいものを頂いてお腹いっぱいになっていたのだろう。 シロ、長生きしてね~♪
いつも登山者を見守ってくれている“村人たち”にも別れを告げて帰路に就いた。
今回は予想外の悪天候に阻まれ、なんとなく消化不良。 次は、スカッとした秋晴れの下で歩きたいものです。
|